昨年春から定期的に公開して以来、多くの方が訪れた”旧日立変電所”。周囲の穏やかな雰囲気の中にひときわ異彩を放つ壁面。
一見したところではいったい何だろうか、と不明な存在。
実は、70数年前の戦争の痕跡を残す、貴重な戦災遺跡(市文化財指定)なのです。

さて、今回は、変電所のわきにある一本の木についてのお話です。

質問 【この木 何の木】

西側から見たあおぎり

変電所の西側に、一本だけで寂しそうに立つ木。

なんとなく場にそぐわない存在の木。

外側に回って建物を観察する人も、ここまではめったに足を向けない場所にある木。

 

 

いったいこれは何の木?

なぜこんなところにあるの?

 

<ヒント>

あなたは,広島の原爆で傷ついた4本のあおぎりのことは聞いたことがあるでしょう。

1本は枯死してしまいましたが、残りの3本が見事に翌年花を咲かせました。

100年間は生物が生きられないといわれていた街に、新たな命が芽生え、打ひしがれていた当時の市民の、生きる力の拠り所となりました。ちょうど、東日本大震災の時の「高田の一本松」のように。

それがいま「被爆あおぎり」と呼ばれている「木」です。

変電所のわきにある「木」は、このあおぎりの子供、つまり”被爆あおぎり二世”です。

答え 【被爆二世のあおぎりの木】

朝日新聞朝刊・多摩版2014.02.20

この[二世」が我が市に植樹されたのは、2011年2月19日。

中学生らの手によって植えられました。

戦争の生き証人の変電所と被爆二世のあおぎり。絶妙の取り合わせです。

更にいうならば、あおぎりが晴れて東大和市民となった日付に注目!
そうです。例の東北大震災の起こるわずか3週間前なのです。

変電所をバックに国内のみならず、世界的に拡がっている嫁入ブーム。兄弟は世界に1,000本以上!

<東大和市における二世の存在意味>

わが市の場合は、変電所とのセットから

①”平和を誓う”という本来の役目のほかに、
②震災による東電の原発をはじめとするあらゆる被害からの回復を願う”平安”

という2つの意味を、併せ持っているのです。

由来が書かれた解説板と成長した”二世 ”

 

 

 

 

 

 

変電所の一般公開は、毎月第2日曜日午後1:00~4:00です。

変電所関連の質問等は、東大和市立郷土博物館までお問い合わせください。