七月の星だより

7月の星だより
「ホーレ、赤星が早くしまえと!!」(終わりにしなさいって」
 かって、畑が玉川上水、野火止用水まで続いていた頃です。
村人は、7月、8月、暑さが厳しい最中に収穫が盛りになると、
日差しを避けて、朝早くと夕刻から畑に出て作業をしたそうです。
夕刻の作業が終わりに近くなると、南に赤星(あかぼし)が出ます。すると誰ともなく、
「しまうべえじゃんか」
とのかけ声がおこり、帰宅の途につきました。
 帰宅して、風呂に入り夕食を済ませて、家族での話が一回りすると
「そんじゃ、見まわってくんべえ」
と外に出て、真上を見ると七つ星(北斗七星)
「明日もよろしく」
と祈って出入り口の戸を閉めたそうです。
 狭山の懇意な古老からこの話を聞いて、
夏でも夕方に金星(きんせい)が見えたんだ、と不思議に思っていました。
今回の7月の星だよりで、その謎が解けました。
赤星はサソリ座のアンタレスだったのですね。

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博物館で一面の星空を見て
説明の親切なお姉さんに、細かく聞いて下さい。
(2024.07.12. 文責・安島喜一)