地域猫活動は「猫ではなく人間の問題」を解決するための住民組織化活動

ねりまねこさんのブログより。

東洋大学でお話をしました。

リブログはここまで。

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本当に、町の猫問題は猫というより人間の問題。
野良猫の捕獲・手術に関わって、つくづくそう思う。

<飼い猫の場合>

・住宅街であるにも拘らず、近隣への配慮が足りず出入り自由に放し飼いをする飼い主。
・迷惑承知で「猫の習性だから仕方ないでしょ?」と思っている飼い主も居る。
→不妊手術とトイレの躾け、首輪の装着、ご近所へのお詫びの挨拶・気遣いで状況は随分改善するのに。

<野良猫の場合>

・猫がネズミ算式に増えることを知らず、不妊手術の情報も届かず、野良猫が不憫で給餌する人。
・「繁殖してもそのうちどこかに散っていくから平気さ」と、目の前の猫に給餌していたいだけの人。
・糞尿被害に文句を言うだけの人。

猫は住民それぞれに関わる共通の問題なのに、解決しようとする人はとても少ない。
でも、中には「猫がこのまま増え続けては大変」と、身銭を切ってまで不妊手術する住人も居る。
しかし、糞尿で憤慨する人から積年の不満をぶつけられたり、猫の便利屋と勘違いされて無理難題を押し付けられる。
「子猫が産まれたから保護して。」
「(私は一切手伝わないけれどあなた一人で)頑張ってね!」
「今まで長い間糞尿で迷惑していたんだ!どうしてくれるんだ!」
「捕獲した猫はここに戻したりせずにどこかに連れていけ!」
「猫が庭に入ってきたら殺すぞ!」
手術のための給餌中に罵声を浴びせられたり白い目で見られたり。
手術賛成派と反対派の板挟みになることも・・・等々

だからこそ、行政のバックアップが必要なのです。
住民から信頼されている行政が関わることで、理解と協力が得られるのです。
住民同士が揉めている場所へ職員が赴き「地域猫対策は猫に起因する問題を解決するために市が進める施策です、受益者は皆さんなのだから協力を」と示して欲しい。
町の片隅で勇気を振り絞り、問題解決のために一歩を踏み出した人が潰れぬよう、力になってあげて欲しい。
そして、特定の人に押し付けることなく、町のみんなが参加する活動となりますように。