早朝目覚め

遅寝早起き

夜、10時に床に入り、早朝3時に目が覚めトイレにいく。
それからは、なかなか寝付かれない。
従って、ラジオ深夜便をイヤホーンで聞く。
聞いているのか、聞いていないのか、覚めているのかも覚めていないのかも定かではない。ラジオからの歌、話は、目覚めてから殆ど覚えていないし、この世とあの世を行ったり来たりの状態が毎夜続いている。
多分15年以上前からの睡眠時間における習性となっている。寝不足感が尾を引く。

2005年(平成17年)67歳で現役を引退するまで1時間半の通勤時間を要して都心の職場まで44年間通った。
当然、早起きしないと始業時間に間に合わない。しかも、座っていくには始発電車に乗るため、なお早起きをしなければならない。
このときの体内時計がセットされて習慣となりリセットできないでいる。
環境変化についていけない動物、植物は絶滅の運命を担っている。

中部国際空港(セントレア)は、愛知県常滑市沖合1.5キロメーター伊勢湾海域の一部を埋めたてて人工島を造成して空港用地として整備された。開港は、2005年(平成17年)2月である。

2001年(平成13年)から空港島埋め立て工事として東京ドーム9杯分の土砂を必要とした。県内に埋め立て用地土砂の買い上げ募集があった。

私の故郷は、愛知県東部三河地方である。地図的には渥美半島と知多半島に囲まれた三河湾ちょうど蟹のハサミの形となっている口のあたり西尾市の海岸線に位置している。後ろが小高い山が連なり、前は、三河湾で緩やかに波が打ち寄せている。

母方の祖母は、終戦後間もなく亡くなった。子どもが8人いた。自分が産んだ子どもが5人、先妻の子ども(継子)が3人いた。


8人の子どもはすべて亡くなっている。孫が21人いる。
祖母は、自宅から近くに畑(芋や野菜作り)を100坪(330㎡)所有していた。
弘法山と土地の人たちが祀っている寺社があり小高い丘となっていて登っていく道路沿いにその畑はあった。
中部国際空港が、空港島埋め立て用地の土砂を求めてこの小高い丘に目をつけて土砂の提供を町に要請してきた。
元々、裕福でない町は、この話に乗ることにした。
町は、開発計画を以前から考えていて工場誘致をして町の活性化を図ることとしていた。雇用促進にもなる。
小高い山を崩して土砂を中部国際空港に売ることにしてその地権者探しを始めた。

 

祖母は、夫を亡くした後、8人の子どもいたが、誰にも世話にならず一人暮らしであった。
母の里帰りに連れられて祖母の家で遊んだのは5~6歳の頃だと思う。
祖母の家の前、道路を隔てて小川が流れていて水浴びや魚取りをした。
一人暮らしであった祖母は、持っていた土地を遺産相続することなく、又、8人の子どもはその土地のことを知らされていなかったらしい。
(多分、継子が3人いたから相続争いになるのを恐れてか)

ある日、司法書士が孫の一人を訪ねてきて事情がわかった。

最近、こうした「所有者不明の土地」が問題となっており誰のものか分らない土地が、九州の面積より広く存在するそうだ。
土地所有者が死亡して相続人が相続登記しないでそのまま放置されて所有者が判明しなくなってしまう。

今回の祖母の土地も相続に複雑な事情が絡み権利関係の整理に大きな負担がかかる。
従って、遺産相続もせずに放置されたものと思われる。

5人の世話人が選ばれて相続人となり、その他の孫達には相続放棄の手続きをするため、書類に印鑑を押し(印鑑証明書添付)書類の提出を求めてきた。
売り払った土地の代金から手続きに要した費用を差し引いた金額を全員等分に分配することとなっていた。
(それほど期待はしてなかったが)

今回の場合も、法定相続人の間で分け方を決めて遺産分割協議書を作成し、全員が、署名、実印を押して土地管轄の法務省に提出する必要がある。
全員の印鑑証明書、住民票、亡くなった元の所有者の戸籍謄本などをそろえなければならず、手間がかかるばかりか費用もかかる面倒な作業である。

遺産相続関係の手続きが終わってから1年半たってもなんの連絡もない。
そこで、世話人の一人にその後の様子を聞いてみた。
司法書士のところで手間取っているとのこと、詳細は分らないとのことであった。
司法書士の連絡先を聞いて電話をしてみた。すると、孫の一人が、アメリカのネバタ州に移住していて、なかなか連絡がとれなかったがやっととれて今、手続き途中のことであった。
(アメリカの印鑑証明なんてあるのかな)

それから1年が経過、再び、世話人の一人にその後の経過についてどうなったか連絡してみた。
手続きが全て終了して一人当たり遺産額は2万円とのことであった。
土地売却額、手続きにかかった費用等の収支報告は一切なかった。

2005年(平成17年)中部国際空港は、関西国際空港から遅れて11年後国際空港としてオープンした。

 

午後、1時過ぎ昼寝の時間と決めている。
約1時間”至福の時”頭はすっきりとして最高のコンデイションで目覚める。早朝目覚めの寝不足分を取り返す。
環境の変化に適応出来ないときどうするか。足を靴に合わせるように変化に適応できる身体に進化(?)させざるを得ない。

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