江戸ソバリエ

そば打ちにチャレンジ
平成17年(2005年)44年間のサラリーマン生活
から解放された。いままでの緊張感から逃れて
自堕落な生活に慣れてしまうのを恐れて自分の
脳力を試すためなにかにチャレンジすることに
した。

江戸文化歴史検定、漢字検定、江戸ソバリエ等
に加えて中央囲碁クラブ、職場OB囲碁クラブ、
町内会ゴルフ会、職場OBゴルフ会等に入会し
た。

江戸ソバリエ認定講座は、神田の大学の教室を
使って座学と実技を含めて3日間ほどの講習
受講した。確か神田にあるそば屋の団体が
この
講座を発足させて運営していたと思う。

受講生は、サラリーマン生活を卒業した頭髪
が薄いか白いかのどちらかのおじさん達に混
じってしつこくそばに興味を持っている女性
が数人いた。女性の受講の動機は、単なる趣
味としてではなく料理の専門的分野の一つと
して身につけておきたいと言う気持ちをもっ
ていた

江戸ソバリエ認定講座は、江戸開府400年を記
念して平成15年(2003年)江戸ソバ通の養成
を目的にして開講された。
講座の内容は、うんちく(耳学)を2日間、そ
ばの手打ち体験(手学)1日、
食べ歩き(舌学
:自習)手打ちそば屋10軒以
上を探して食べ歩く。
そして研究レポ
ート(そばに関しての研究レ
ポート400字詰め
原稿用紙5枚以上)を提出。
たとえば、そば湯について蘊蓄をひけらかす。

とどちらかと言えばそば打ちの技術というより
”うんちくを傾けたい”(知識をひけらかす)人
向きの講座という感は否めない気がする。
特に食べ歩きは、都心は、神田を中心に5軒ほど
残りは多摩地域立川、八王子、小平等のそば屋
巡りと感想(食レポ)を項目別に記入して提出
した。
また、そば打ち体験では、神田のある有名そば
屋店主は、そば打ちの指導をしながら「この講座
を卒業したらそば屋を開業しようなどと間違っ
ても考えないよう」釘をさした。
ところがである。
そば屋を開業した受講生
立川市富士見町、青梅線西立川駅南口下車徒歩
5分のところに「萱草庵」がある。無論、卒業
してすぐ開業したわけではなくお店を出すまで
修行を積んでのことである。
そば打ち愛好会で楽しむ
大部分の卒業生は、そば打ちの同好会が、全国に
ありいわゆる「うんちく(蘊蓄)を傾けたい」輩
が集まり酒を飲みながら打った蕎麦を互いに批評
し合ってくだをまくのである。

石臼の会
江戸ソバリエの認定を受けた人たちを中心にして
さらに蘊蓄を深めそば打ちの高い技術を身につけ
ることを目指してそば打ちや食べ歩きを楽しむそ
ば好きの集まりである。
会場は二箇所あり一箇所は、京王線調布駅から歩
いて5分、「調布文化会館たずくり」の11階にあ
る厨房の設備ある施設である。
もう一箇所は八王子市大和田にある八高線北八王
子駅から徒歩15分の甲州街道沿いにある「高尾の
里手打ちそば道場」で誰でもそば打ち体験が出来
る場所である。

この二箇所で毎月交互に10名前後の会員が、好
みの酒と
原則手作りのつまみを持ち寄ってそば
打ちのあと宴会
が始まる。
酒の酔いが顔面を赤銅色に染め蘊蓄が饒舌とな
るころ
茹で上がったそばが打ち手の名前を呼び
出して食膳に
のる。二口、三口とすする。
初めはお世辞に”ほめる”「喉通しがいい」「弾
力がある」など「粘りがたりない」「汁となじん
でない」と辛口の批評で終わる。つぎからつぎ
へと打ったそばが膳に並ぶ。
最後に道場主のそばがでた後、参加者の打った
そばの評価は項目ごとに点数の入った投票券が
集められる。
成績が発表され優勝者に賞品(当日使ったそば
粉500g)が授与される。道場主の講評でそば打
ち会は終了する。

そばの美味しい条件
①原料は、国産のそばの実
北海道幌加内産、冷涼な気候、昼夜の寒暖差、
日中の
気温上昇が穏やかにして朝霧が立つ自然
条件に恵まれて
いる。
②そば粉は石臼で挽いた物と言われている。
③そば打ちで最初の水回しで水分がそば粉に十
分行き渡
って打たれた麺

美味しいそば屋の条件
①メニューの種類が限られている。それも、そ
ば類
にてんぷら、少数の酒のつまみ類
丼物ものやラーメンまで種類の多いお店は本来
のそ
ばに熱心でない。
しかし、商売上は客の注文に応えるためには多
種類
のメニューがあるお店が繁盛する。

東大和のそば屋2軒
外食も出来るようになったので東大和にある
そば屋2軒をそば巡りをしてみた。
1軒目は駅前の「生そば大むら」でとろろそばを
いただきました。とろろのせいもあり喉越しが
よく香も馥郁として汁との相性もなじんでいた。
なによりもお店の雰囲気が昭和の素朴さが残
っていておそば屋さんという懐かしさが感じら
れた。



2軒目は、「そば処清川」辛みそばをいただき
ました。こしがしっかりとして辛み大根の辛
さとそばの甘さのコラボが鼻にツーンと抜け
て季節感も味わうことが出来た。辛み大根は
地元の農家が育てた紅大根であった。
店内のレイアウトが食べどころと東大和マル
シェの売店にセパレートされていた。
マルシェは、地元の農家の野菜類の物産が売
れていて道の駅風な購買誘導をそそる品揃
が目移りさせられた。


蕎麦屋の老舗「かんだ やぶそば」

三軒目は、「江戸ソバリエ」の認定講座の食
べ歩きで訪れたそば屋である。
今回は、8点の品揃えのコースを予約して訪れ
た。内容は、先付けから椀物、涼味(じゅんさ
いそば)、焼き物(穴子白焼き)茶碗蒸し、
揚げ物、食事(せいろそば)、菓子(そばま
んじゅう)
正直言って先に美味しいものを食べた後のそば
は、味が舌の味覚感から離れてしまってそばの
心地よい風味が薄れて素直に受け入れる渇きが
失われていた。
空奪う乱立するビル群からひっしりと逃げて昔
の面影(10年前に火災にあった)を残している
店構えは貫禄があった。




 

 

 

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