極楽浄土へ行きたい
浄土宗のお寺がない
お年寄りにスマートフォンの相談を中心に世間話や暮らしの愚痴や年寄りに共通の病気などを話し合って楽しむ「だべりサロン」が市内5つの公民館にある。
東大和どっとネットの会のメンバーが、このサロン、カフェを運営している。
5月の「南街だべりサロン」にてある老婦人から三年前に連れ合いを亡くしたが、東大和には浄土宗のお寺がないため葬儀や三回忌などに遠くの寺からお坊さんを派遣してもらった。と話した。これに呼応するようにうちもうちもと声があがった。私も妻を亡くしたとき同じ経験をした。どうして東大和に浄土宗のお寺がないのか調べたがよく解らなかった。
極楽浄土
今、上野の東京国立博物館平成館で「法然と極楽浄土」展が開催されている。
法然は、「南無阿弥陀仏」と唱えれば誰でも極楽浄土に行けると解いた。
そんな簡単なことなら誰でもできる。世の中の人は、皆な極楽に行ける。今、多様性を主張している人も多い時代、極楽には行かなくても良いと思う人も多いのでは。
年寄りが多いが、若い女性も?
入場者の多くは無論年寄りである。この世での命は短い。あの世は、どんな所で極楽に行くにはどうすればいいかと密かに考えて見に来た人もいるだろう。
その中に若い女性が多いのに驚いた。ハイヒールを履いて床に音を立てて曼荼羅や経典を熱心に見て回る。色が剥げ落ちた掛け軸、漢字の羅列するお経、一部が剥落している立像や座像などを一つ一つを丁寧に見て歩く。この人たちは何を求めているのだろうか。入場料の2千百円は、決して安くない。
江戸時代、浄土宗は初代将軍が広めた。
・・・江戸に増上寺を開くと体系化された浄土宗の教義は全国にへ普及され、その流れは、三河において松平氏による浄土宗への帰依へとつながり、末裔の徳川家康が増上寺を江戸の菩提所、知恩院を京都の菩提所と定めた・・・
・・・将軍家や諸大名の外護(げご)(僧団以外の俗人が、権力、財力などにより仏教を保護する)を得て飛躍的に興隆した・・
(それなのにどうして東大和には浄土宗のお寺がないのか?)
「法然と極楽浄土」(浄土宗850年の歴史と文化財)
上野、東京国立博物館平成館
会期:~6月9日まで
入場料2,100円 音声ガイド650円 図版目録3,000円