豊鹿島神社1

豊鹿島神社1(参道から石段)
 
 にぎやかなお祭り、「かしま様」と親しまれる豊鹿島神社。古い歴史を持っています。江戸時代には徳川家より13石の領地を保障されていました。本殿は東京都内で最も古い室町時代神社建築物です。そのほか、いろいろなことが眠っています。まず、長い参道から本殿までご一緒しましょう!
豊鹿島神社全景

豊鹿島神社全景(2003年10月17日)

 祭 神 武御加豆智命( 武甕槌神 たけみかづちのみこと)
 所在地 東大和市芋窪一丁目2067番地
 境内社 紅葉稲荷社 白山神社 愛宕神社 稲荷神社 産泰社 日吉神社 御嶽神社 滝沢明神社
 摂 社 住吉神社 八雲神社
 祭 礼 例祭 9月19日 祈年祭 2月19日 新嘗祭 11月26日 春祭 4月15日 
 東大和市内で最も古い創建の伝承(慶雲4・707年) を持ちます。
 現在の本殿は、文正元年(1466)の創建棟札を残し、東京都内で最古の室町神社建築物です。
 東京都有形文化財(建造物)に指定されています。
 
参道入り口
 
 参道は青梅街道から狭山丘陵に向かって進みます。
豊鹿島神社表参道 前面は青梅街道

豊鹿島神社表参道 前面は青梅街道

 バス停貯水池下、東大和市消防団第六分団建物、豊鹿島神社駐車場の間を入ります。
 
 
都重宝・豊鹿島神社本殿の石柱、右側に郷社豊鹿島神社の石碑
 
 入ると、すぐ左側に「都重宝 豊鹿島神社本殿」の石柱、右側に「郷社豊鹿島神社」の石碑があり、正面に第一の鳥居が目に入ります。

左側に都重宝・豊鹿島神社本殿の石柱、右側に郷社豊鹿島神社の石碑

「都重宝 豊鹿島神社本殿」石柱 クリックで大

 東京都内最古の室町時代神社建築として、東京都の指定有形文化財(建造物)に指定されたことを示す石柱です。
 
郷社豊鹿島神社の石碑

「郷社豊鹿島神社」の石碑 クリックで大

 明治14年(1881)3月、明治新政府により「郷社」に列せられたことを示します。
 村々にあった神社は明治4年(1871)、府県社、郷社、村社の3クラスに分けられました。かしま様は郷社に指定されました。歴史が古く、氏子の区域が広く、本殿などの施設が整っていて、神主さんが居たことを示します。
 碑は大正6年(1917)に建立されました。郷社の部分が埋められた跡があるのは制度が昭和21年に廃止されたことによります。
 
第一の鳥居

第一の鳥居

 明治14年(1881)に設けられた神明鳥居です。潜ると左側に社務所があります。
 
社務所

社務所

 明治時代、この地に小学校「昇隆学校」(しょうりゅう)がつくられました。芋窪村、蔵敷村の子ども達が通いました。
 明治14年(1881)5月6日、東大和市内最初の自由民権学術演説会が開かれました。自由と平等、憲法制定、国会開設を求めて熱い議論が飛び交いました。
 
大欅、モニュメント・ふくろう

鹿島様の大欅 モニュメント・ふくろう、石段 クリックで大

 社務所を過ぎると石段で一段高まり、ケヤキの根元に、モニュメント・ふくろうが設置されています。太い大木の「けやき」に、あたりが暗くなるとどこからか飛んできて止まり、目を光らせるので、オッポッポと呼ばれました。

鹿島様の大欅とモニュメントふくろう クリックで大

 鹿島様のケヤキは、樹齢千余年とされ神社の歴史と同じ位といわれています。残念ですが、現在は、中ががらんどうになってしまい、昔の面影はありません。第二世が元気よく育っています。多くの小鳥たちが来るそうですが、オッポッポの話は聞かれなくなりました。欅とオッポッポについては下のページに書きました。
 
 
 
 
男坂と女坂

男坂と女坂 クリックで大

 大欅を過ぎると正面に、まっすぐ登る石段・男坂、右側に女坂があります。女阪はなだらかで紅葉稲荷への参道に繋がります。
 
石段をあがった時のかしま様全景

石段をあがると見える本社殿など クリックで大

 石段をあがると正面に本社殿(ほんしゃでん)が望め、左右に狛犬と石灯籠が迎えます。その奥左側に神輿舎、右側に手洗舎があります。
この地点からは見えませんが、本社殿の左右に多くさんの末社(まっしゃ)がまつられています。
 
狛犬

狛犬一対 残念ですが年代はわかりません。

石灯籠

石段上の石灯籠

 明治15年(1882)10月 豊鹿島宮 献燈 旧中組 區□安寧 台石に石井儀兵衛他43名の名が刻まれています。明治時代の村の「組」の事を伝える貴重な灯籠です。石灯籠から左側に神輿舎、右側に手洗舎を経て、参道を進むと大きな前庭があり、奥に豊鹿島神社本社殿があります。
 
本社殿

豊鹿島神社本社殿 クリックで大

 本社殿は拝殿、弊殿、本殿に分かれます。歴史が籠もり、貴重な文化財があります。左右には多くさんの末社、石造物がまつられています。
 長くなるので次ぎに続けます。
 
 (2016.11.25.記を2019.12.02.一部書き換え 文責・安島喜一)